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(後編!)庭と建物が織りなす総合芸術 旧齋藤家別邸 『新潟の町 微 地形散歩』⑪

日本庭園は小宇宙です。限られた空間に現実を隔て理想郷を立体的に創造したものです。自然界にはない空間であり、自然界の良い所を取り入れた空間でもあります。

新潟市中央区の旧齋藤家別邸は至極の総合芸術です。
旧齋藤家別邸
主屋を出て庭を散策すると庭師二代目松本幾次郎と亀吉の力量を計り知ることができます。江戸下根岸出身の兄弟です。渋沢栄一の曖依村荘(あいいそんそう)や成田山新勝寺などの代表作があります。

大滝の水は深山幽谷な風景を一気に通り過ぎ主庭の池へと流れ込みます。
旧齋藤家別邸
筑波石の石畳を登り田舎屋から築山に見立てた勾配を眺めればここが砂丘であることに気付くはずもありません。庭園内には田舎屋、茶屋、待合の3軒があり味わいの違った見所を教えてくれます。
旧齋藤家別邸
大滝はこの庭園の最大の見所です。幻の名石と言われる阿賀野川上流の「海老ヶ折石」がふんだんに積み上げられています。砂漠から湧き出るオアシスとでも言うべきでしょうか。
旧齋藤家別邸
年代不詳の銅版「新潟堀田桜真景」によると旧齋藤家別邸になる前から滝と谷間は存在していた様です。建物自体は違えども地形やその利用法は今と同様です。
旧齋藤家別邸
高低差7.2mの砂丘の頂上付近に立ち下を眺めれば2階建ての堅牢な主屋が風景に溶け込んでいます。「庭屋一如(ていおくいちにょ)」―庭園と建物が一体というコンセプトで設計されています。
旧齋藤家別邸 茶屋
最上部には茶屋がひっそりと佇んでいます。昼間だというのに薄暗く撮影に苦労するほどでした。三脚を持っていれば全体的に良い絵が撮れたのでしょう。ただ、雰囲気は伝えられると思います。
旧齋藤家別邸
茶庭に入るといきなり目に飛び込んでくる奇妙なオブジェがありました。よく見ると松の根を人工物で補強している様です。茶庭では風で根がむき出しになった「根上がりの松」を見る事ができます。

見上げると「根上がり松」は遥か頭上で心地よく太陽の日を浴びていました。
旧齋藤家別邸 縁先蹲踞
回遊を終えて再び砂丘下に戻りました。主庭の低地部分を散策することにしました。庭の端に上品な縁先蹲踞(えんさきつくばい)があります。庭にある一つ一つの置物に庭師のこだわりが感じられます。
旧齋藤家別邸
池を眺めるだけ癒されます。何時間でものんびりできそうです。庭は季節により色を変えるのでしょう。モミジが紅くなる頃には別の表情を見せてくれるでしょう。
旧齋藤家別邸 佐渡石臼
主家の前に敷かれた芝生で気になった事がありました。普通の飛石に交り円い物があります。四角い飛石が並ぶ中でタイミングよく組み入れられています。

円形である事は同じですが模様が違います。最初は財閥だけあって「銭」に見立てたデザインかと思いました。

園内で販売されている「新潟市旧齋藤家別邸(500円)」には「佐渡石臼」と書かれています。佐渡の金銀山から運ばれた石臼が本来の目的とは違う飛石として使われています。

実に面白い!

庭師は石にこだわりがあった様です。佐渡石臼以外に全国から集められた6種類の石(海老ヶ折石、筑波石、伊予青石、鞍馬石、滝石、佐渡赤玉石)を要所毎に巧みに使い分けられています。

本来は石臼ですが賓客と「銭にも見えるね。ははは…。」なんて会話をしてたかもしれません。

総合芸術とも言える旧齋藤家別邸の池泉回遊式庭園です。同時に冗談と言うか落ちと言うか江戸っ子の粋な部分が埋め込まれた庭でもある様に思えました。

ほいじゃ
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